パーソナルトレーナーの佐藤勇介です。
私のジムに来られる90%以上の方がダイエットをしたいという目標を持っておられます。
ダイエットというのは多くの方が取り組む課題ですが、ダイエットは単なる体重の減少だけでなく、その先の健康的なライフスタイルの構築や自分自身へのポジティブな変化をもたらす素晴らしい冒険の始まりでもあると思います。
私は15年にわたり、数多くの女性たちのダイエットをサポートしてきました。
今回は私が15年で培った知識や経験から、健康的で効果的なダイエットの成功に導くためのポイントを10個厳選しました。
ダイエット初心者や過去にダイエットに何度も失敗してきた中高年の女性たちに向けて詳しく解説していきます。
少し長くなりますが全てとても大切なポイントなので是非最後までご覧ください。
1. 基礎代謝と1日の消費カロリーを知る
あなたは自分の基礎代謝や1日の消費カロリーが大体どの程度か答えられますか?
もし自信を持ってYESと言えない場合、あなたはダイエットを成功したことがないかもしれません。
自分の基礎代謝や1日の消費カロリーを知ることはダイエット成功の基本中の基本です。
これを知らないままダイエットを始めるのは目的地を決めずに車を走らせるのと同じです。
基礎代謝
基礎代謝は、安静時に生命を維持するために必要なエネルギー量を指します。
最近では体重計を利用して簡単に基礎代謝を知ることができます。
体重計に年齢、身長を入れる項目がある場合、ほとんどの体重計で基礎代謝が分かります。
消費カロリーを知る
アップルウォッチや最近のスマートウォッチでは日常の活動から運動まで様々な活動をトラッキングし1日の消費カロリーを計算してくれます。
これらのデバイスは心拍数、歩数、睡眠時間などをモニタリングし、アプリを通じて簡単に確認できるため、日々の消費カロリーを把握しやすくなります。
生活活動レベルの確認
スマートウォッチが無い方も多いと思います。そんな方は生活活動レベルを確認しましょう。
生活活動レベルは基礎代謝に加えて日常の活動(座っている、歩いている、運動しているなど)によって消費されるエネルギーを示します。
あなたは以下のどのレベルに当てはまりますか?
低い活動レベル : ほとんど運動しない、デスクワークが中心。
軽い活動レベル : 軽い運動や立ち仕事が含まれる。
中程度の活動レベル : 週に数回の運動や運動量の多い仕事がある。
高い活動レベル : 毎日の激しい運動がある。
これらの生活活動レベルに基づいて、基礎代謝に乗じることで、日々の消費カロリーを大まかに算出できます。
低い活動レベル :活動係数=1.25
軽い活動レベル :活動係数:=1.5
中程度の活動レベル :活動係数:=1.75
高い活動レベル :活動係数:=2
例えば、基礎代謝が1200kcalで普段ほとんど運動をしない人の1日の消費カロリーは
1200×1.25=1500kcalとなります。
これにより、適切な摂取カロリーを設定し、健康的かつ効率的なダイエットを進めることが可能です。
2. 摂取カロリーを決める
1日の大まかな消費カロリーが分かれば、次に目標とするダイエットの進捗に合わせた摂取カロリーを設定します。
痩せるためには、基本的に摂取カロリーよりも消費カロリーが多くなるように調整する必要があります。
体脂肪が1kgあたり7200kcalの考え方を元に、ダイエット目標にあった数値を計算します。
例えば、1日の消費カロリーが1500kcalで、3ヶ月で5kgダイエットをしたい方がいるとします。
ダイエットのためのエネルギー消費量を計算する
体脂肪は1kgあたり7200kcalなので5kgの体重減少には、5kg × 7200kcal/kg = 36,000kcalが必要です。
何日でダイエットをするか考える
3ヶ月は約90日です。
1日あたりのエネルギーのマイナスを計算する
36,000kcal ÷ 90日 = 400kcal/日
以上の計算から、1日あたりのエネルギーのマイナスは約400kcalです。
したがって、1日の摂取カロリーは、1日の消費カロリーからこの400kcalを引いたものに設定することが望ましいです。
具体的な計算式は以下の通りです。
例えば、1日の消費カロリーが1500kcalの場合:
摂取カロリー=1500kcal−400kcal=1100kcal摂取カロリー=1500kcal−400kcal=1100kcal
よってこの場合、1日の摂取カロリーは約1100kcalとなります。
ただし、健康を考慮し、最低でも基礎代謝をカバーできるような摂取カロリーを確保することが重要です。
もしあなたの基礎代謝が1200kcalであれば、これはちょっと危険かつ極端なカロリー制限になります。
このような計画でダイエットを行なっていくと健康に悪影響を及ぼす可能性があるため、この場合は摂取カロリーを基礎代謝と同じ1200kcalにしてダイエットの目標を少し緩めたり、なんとしても3ヶ月でマイナス5kgを達成したい場合は、食事による摂取カロリーは1200kcalのままにして、運動による消費カロリーを増やすことでより健康的にダイエットをすることが可能です。
またこれらの数値は一般的な例であり、具体的な計算は個々の体調や目標によって変わります。
摂取カロリーの調整はダイエットの進捗をモニタリングしながら行い、健康的な範囲で行うことが大切です。
思ったように上手くダイエットが進まない場合もあるかもしれません。
そんな時は信頼できるパーソナルトレーナーからアドバイスを受けることもお勧めします。
3. タンパク質量をしっかりと補給する
ダイエット中は特に十分なタンパク質を摂ることが重要です。
タンパク質は筋肉の構築や修復に不可欠な栄養素です。
また、タンパク質は他の栄養素に比べて満腹感をもたらす効果があり、過食を防ぐのに役立ちます。
タンパク質の摂取量の目安
Flexible Styleでは1日の体重1キログラムあたり1.5〜2グラムのタンパク質を摂取することをオススメしています。
例えば、体重60キログラムの人であれば、約90〜120グラムのタンパク質が目安です。
タンパク質が豊富な食材
鶏胸肉: 100グラムあたり約30グラムのタンパク質
卵: 1個あたり約6〜7グラムのタンパク質
ヨーグルト: 100グラムあたり約10グラムのタンパク質
納豆: 1パックあたり約5グラムのタンパク質
魚: 100グラムあたり約20〜25グラムのタンパク質
これらの食材をバランスよく組み合わせ、食事全体でタンパク質を効果的に摂ることが重要です。
特にトレーニングをされている方は、トレーニング後の食事にタンパク質を含めることで、筋肉の修復や成長をサポートすることができます。
食事でなかなかタンパク質が補えない方はプロテインドリンクもオススメです。
最近ではコンビニで手軽に手に入れることが出来ますし、1本で15グラムから20グラムのタンパク質が補えます。
4. 食物繊維を摂取する
食物繊維の役割
食物繊維は主に植物由来の食品に含まれる成分で、消化器官を健康に保つ上で重要な役割を果たします。主な役割として以下が挙げられます。
腸内環境の改善: 腸内細菌のエサとなり、善玉菌の増殖を促進し、腸内環境を整えます。
便通の改善: 水分を保持し、便を柔らかくすることで便通を促進します。
血糖値の安定: 食物繊維が豊富な食事は、血糖値の急激な上昇を緩和し、血糖値の安定を助けます。
食物繊維の摂取量の目安
一般的な目安として、1日に約20グラムの食物繊維を摂取することが推奨されています。
しかし私のこれまでの経験ではほとんどの方が1日10g程度しか食物繊維を摂れていません。
食物繊維が豊富な食品
以下は、食物繊維が豊富な食品の例です。
果物: リンゴ、バナナ、オレンジなど
野菜: ブロッコリー、ほうれん草、にんじんなど、さつまいもなど
穀物: オーツ麦、玄米、全粒小麦製品など
豆類: レンズ豆、ひよこ豆、黒豆など
種子とナッツ: チアシード、アーモンド、くるみなど
食物繊維を摂るポイント
様々な食品を摂る: 食物繊維は種類によって異なるため、様々な食品を組み合わせることが大切です。
穀物は全粒穀物を選ぶ: 精製されていない全粒穀物には豊富な食物繊維が含まれています。私は普段白米ではなく玄米を食べています。
果物と野菜を毎食摂る: 一日の食事に果物と野菜を取り入れ、食物繊維の摂取を積極的に行います。毎日これを食べると決めてしまうのもアリかもしれません。
食物繊維をバランスよく摂ることで、腸の健康をサポートし、ダイエットを成功させるだけではなく慢性的な病気のリスクを減少させる助けにもなります。
5. 腸内環境を整える
健康的な体重減少や理想のボディづくりにおいて、私たちの身体の内側で重要な役割を果たすのが、腸内環境です。
腸内環境を整えることは、単なるダイエットだけでなく、健康を維持していくことにおいても欠かせないポイントと言えます。
腸内環境の整えるポイント
食物繊維の摂取: 先程も述べた通り、食物繊維が豊富な食品を摂ることで、腸内の善玉菌が増え、腸内環境を整えます。
発酵食品の摂取: ヨーグルトやキムチ、味噌、納豆などの発酵食品は善玉菌を増やし、腸内環境を整える助けになります。
適度な運動: 適度な運動は腸の動きを促進し、便通を改善します。
ストレス管理: ストレスは腸の働きに影響を与えるため、ストレスを軽減することも重要です。
腸内環境については細かく説明していくととんでもなく長くなるのでここでは
サラッと腸内環境もダイエットにおいて大切なんだと心に留めておいて下さい。
腸内環境に関してはまた別の機会に詳しく解説します。
食物繊維や発酵食品の積極的摂取はマストです。
後半に続く
いかがでしたか?
これらはダイエットを健康的かつ効果的に進めていくための大切なポイントです。
少しでもお役に立てれば嬉しいです。
次回は更に5つのポイントを解説します。