羊が1匹・・・羊が2匹・・・
あなたは眠れない夜に羊を数えたことがありますか?
誰しもが一度くらい羊を数えたことがあるかもしれませんが、羊を数えると眠りにつきやすくなるという科学的根拠は実際どこにもありません。
近年、質の低い睡眠は生活の質を下げることやダイエットにも悪影響を及ぼすことが数多く報告されています。
また睡眠不足は免疫力の低下にも繋がります。
これらは好ましいことではないですよね。
人生の1/3を費やす睡眠
私たちは皆、1日24時間という時間を与えられています。
どんなに偉い人でも、どんなにお金持ちの人でも24時間という数字は変わりません。
私たちの人生が永遠に続けば話は別ですが人生の時間は限られています。
そして実際に私たちが死ぬまでに使える自由な時間というのはそこまで多くはありません。
「もっとあれをしておけば良かったなぁ・・・。」
などと死ぬ直前に後悔したくはないですよね。
人生の時間の1/3を費やす睡眠は残りの2/3の人生を充実したものにする為に非常に大切です。
そこで今回は睡眠の質を高める12個のポイントをお伝えします。
☑︎寝付きが悪い
☑︎睡眠が浅い
☑︎たくさん寝てもなかなか疲れが取れない
これらに1つでも当てはまる方は実行することで人生の質を今よりも高められますので必ず最後まで読んでくださいね。
【睡眠の質を高める方法】
朝に光を浴びる
睡眠の質を高めるには自然な眠りを誘発する「メラトニン」というホルモンの分泌を促すことがとても重要です。
そのメラトニンの分泌は光を取り込んでから約14時間後に始まるので朝に太陽光などの光を浴びることで夜の快眠に繋がります。
朝起きたらすぐにカーテンを開けることを習慣にしましょう。
いつもより少し早く起きてウォーキングなんかも良いですね。
仕事前に早起きしてウォーキングなんて・・・と思う方もいるかもしれませんが、たった1日だけ眠気に耐えればその日の夜からメラトニンの恩恵を受け早く眠ることが出来ます。
「ゴールデンタイム」という言葉を聞いたことがあると思いますが、朝に光を浴びて、夜早くに寝ることが出来ればそれ自体が睡眠の質の向上に繋がります。
朝食を食べる
朝食を食べることで体が活動的になり狂った体内時計をリセットさせる効果があります。
質の良い睡眠には欠かせない脳内物質「セロトニン」の材料である「トリプトファン」をしっかりと補給してあげましょう。
トリプトファンはタンパク質の一種で肉、卵、大豆、魚などに多く含まれます。
朝がいつもギリギリで朝食を食べる時間がないという人は生活リズムや起床時間を今一度見直しましょう。
15時以降のカフェインを避ける
カフェインを多く含むコーヒーは眠気覚ましのための即効性のある飲み物としてよく知られていますよね。
「日中はコーヒーを飲みながら仕事をして、寝る前には睡眠の妨げにならないようにカフェインを摂らないようにしている」
という方は結構多いと思います。
多くの方がカフェインが体内にそこまで長く留まると考えていません。
しかし実際は違います。
アメリカで行われたある研究では摂取したカフェインの量が体内で半減するまでに6時間から8時間かかったという報告があります。※
つまり6時間から8時間後経ってもまだ半分のカフェインが残っていて体内の組織に影響を及ぼすということです。
体を睡眠に最適な状態にしたければカフェインのような刺激物質を就寝時にはできるだけ排出させておくことが必要不可欠。
実際のカフェインの摂取量やその人のカフェイン耐性にもよりますが睡眠のことを考えると午後3時以降はカフェインの摂取を避ける方が良いと思います。
夜にカフェインを摂取する習慣がある人はそれを辞めることで睡眠の質を向上させることができます。
麦茶、ルイボスティー、ハーブティー、ノンカフェインコーヒーなどはカフェインが含まれないので15時以降の飲み物としてオススメです。
※日本人は昔からカフェインを含むお茶を飲む習慣があったことから、欧米人に比べてカフェイン耐性が高いと言われています。
寝る前のアルコール摂取を避ける
あなたはなかなか寝付けない夜にお酒を飲んだ経験がありますか?
アルコールのことを睡眠補助薬と考えている方も結構多いと思います。
実際、アルコールを摂取することで入眠しやすくなりますが、これは中枢神経の働きが抑制されるからでアルコールで得た睡眠の質は決して高くはありません。
となると、あなたが深い睡眠を得るために、眠りに入る時には既に摂取したアルコールがしっかりと分解されていなければなりません。
平均的なアルコール耐性を持つ人がビール1本分のアルコールを分解するまでにかかる時間は約1時間と言われています。
例えば夜にお酒を3杯飲む場合、最後の一杯は少なくとも就寝時間の3時間前に飲み終えていなければなりません。
酒は百薬の長(適量の酒はどんな良薬よりも効果がある)という言葉があるようにお酒自体が全て悪という訳ではありません。
問題なのはアルコールそのものではなくいつどのくらい飲むかと言うことです。
運動をする
良い睡眠の鍵は自律神経のバランスを整えることにあります。
今、運動を習慣的に行っていない方は、運動を習慣的に行うことによって自律神経のバランスが整うので寝つきが良くなり深い睡眠が得られるようになります。
パーソナルトレーナーとしてトレーニングの指導を行っていると睡眠薬をずっと服用していた人から
「睡眠薬を飲まなくても眠れるようになった!」という声をしばしば聞きますが
これらは自律神経のバランスが整ったことによる影響が大きいです。
日常生活にメリハリがないと自律神経のバランスが悪くなるので、運動をして交感神経が日中にしっかりと活動させましょう。
そうすることで夜に副交感神経への切り替えをスムーズに行うことができます。
ここで注意をしたいのが運動の内容と時間です。
あなたが寝る時間にもよりますが、夜8時以降の激しい運動は体を興奮状態にして寝つきを悪くしてしまうことがあるので注意が必要です。
お風呂に入る
お風呂に浸かることによって睡眠にとってプラスの効果が得られます。
ただし、入浴の仕方がとても大切。
42度以上の高温の場合、交感神経が優位になるので寝る前の入浴としてはあまりオススメではありません。
季節にもよりますが、副交感神経を優位にする目的であれば、38度から41度くらいの入浴がオススメです。
また、最低でも15分くらいは浸かりたいです。
水中では空気中に比べて約1/9程度の重さになります(浮力効果)
お風呂に浸かるとその水圧により血流が良くなったり筋肉がほぐされます(水圧効果)
これらの効果により副交感神経が優位になり深い睡眠が得られます。
寝る前にマッサージやストレッチをする
あなたは日中、立ち仕事やデスクワークをしてガチガチに固まっている筋肉をそのままにして寝ていませんか?
筋肉を緊張させたまま寝ることはそれだけで睡眠の質を低下させます。
筋肉の緊張をマッサージでほぐしたりストレッチをすることで副交感神経を優位にしリラックスをした状態で睡眠を取ることができます。
マッサージのお店に行って眠くなったことがある方は多いと思いますがそれだけ筋肉の緊張をほぐすことは睡眠に対する影響が大きいです。
オススメの部位は首、背中、胸など。
これらの筋肉を緩めることで深い呼吸ができるようになります。
深い呼吸はより多くの酸素を取り込むことができますしリラックス効果もあるので睡眠の質もUPします。
夜の食事を気をつける
夜の食事は1日の食事の中でも最も豪華になりがちです。
実際、夕食を1日の食事のメインとして考えている方は多いと思います。
ですが睡眠のことやダイエットのことを考えた時、それはあまり良くないことだと気づきます。
脂っこかったり、食事量が多ければ多いほど食べた物を消化するのにより多くの時間がかかります。
そして食べた物を寝るまでに消化しきれずあなたの睡眠を妨害するかもしれません。
消化という行為は私たちの意思でコントロールすることができません。
「今から寝るから消化活動をストップして!」
と祈ったところでそれは意味をなしません。
完全に空腹だとお腹が空きすぎて眠れないという方もたまにおられますのでそのような方は完全に空っぽにする必要はありません。
睡眠の妨げにならない範囲で夕食の量をコントロールしていきましょう。
寝る前のブルーライトをカットする
ブルーライトとはスマホやタブレットなどから出ている青い光のこと。
波長が380nm(ナノメートル)から500nmで私たちが肉眼で見ることが出来る光の中でも最も波長が短く強いエネルギーを持っています。
睡眠前のスマホやタブレットの使用は睡眠に悪影響を及ぼします
ではなぜブルーライトがダメなのでしょうか?
それは夜にブルーライトの刺激を受けると私たちの脳は「朝だ」と判断します。
そして体内でメラトニンの生成が抑制されてしまうからです。
メラトニンは睡眠サイクルを調整してくれる物質です。
良い睡眠パターンを作りたいのであれば大切な事は寝る前にベッドでスマートフォンを使わないことです。
スマートフォンでネットサーフィンする時間がたった5分だとしても体への影響は驚くほど大きく、それは濃いカフェイン入りのコーヒーを飲むようなものです。
代わりに本を読んだりすることでストレスが軽減され深い睡眠を得られます。
また寝る前の読書や勉強は記憶力の向上にも繋がるのでオススメです。
メディテーション(瞑想)をする
あなたはこれまでに瞑想を行ったことがありますか?
瞑想と聞くと何か怪しいもののように考える人がまだまだ多いように感じますがAppleやGoogle、インテルなどの大手企業も企業全体で瞑想を取り入れています。
最近では多くの研究結果から、瞑想は集中力や生産性の向上、感情コントロール力の向上などの効果があることが分かっています。
また瞑想にはうつ病や不安、不眠などを緩和する効果もあります。
【今日から出来る瞑想のやり方】
①楽な姿勢で座ります(必ずしもあぐらである必要はありません)
②背骨がまっすぐになるように座り、首や頭がスッと伸びることを感じ、顎を軽く引きます。
③腹式呼吸をし、身体の隅々にまで息を巡らせるイメージを持ちます。
④ゆっくりと息を吸いながらお腹を膨らませ、ゆっくりと息を吐きながら徐々にお腹を凹ませていきます。
これを最低でも5分くらい続けます。
※ほとんどの方がすぐに雑念が出てくると思いますので雑念が出てきたら呼吸の吸う、吐くに集中します。
夜寝る前に行う場合はヨガのシャバーサナをした状態(仰向けに寝転がり全身の力を抜いた状態)で行うと良いでしょう。
アロマオイルを夜の日課として使う
更に良い睡眠を得たいならアロマオイルを夜の日課として使うのもオススメです。
特にラベンダーのオイルは睡眠に効果的です。
アロマオイルを選ぶ際に最も重要なのはその「品質」
アロマの効果を期待するなら、植物から抽出された100%天然で純粋な「精油」を使用することが絶対条件です。
ラベンダーの香りと一括りにされがちですが、ケミカルなオイルアロマオイルもたくさん存在するので本当にその精油の品質が高いかどうかを見極める必要があります。
最近では上の写真のように精油の成分分析表などがついたものも販売されていますので参考にしてみてください。
楽天やアマゾンで「5本1000円!」という感じで売られているものは論外です。
リラックス効果を期待するなら「酢酸リナリル」という成分が入っているラベンダーなどの精油は副交感神経の活動を優位にし、鎮静作用が期待できます。
ブレンドされた精油が販売されていたりしますが数種類の精油をブレンドしているだけで値段が跳ね上がりますので自分で好きな精油をいくつか選んでブレンドするのもオススメです。
アロマと睡眠に関しては下の写真のように様々な論文が出ています。
A Systematic Review of the Effect of Inhaled Essential Oils on Sleep
(=睡眠に及ぼすエッセンシャルオイルの効果)
最適な睡眠環境を整える
これまでお伝えしてきたことが全て出来ていたとしても、睡眠環境が悪ければ質の高い睡眠を得ることが難しいでしょう。
最適な睡眠環境のポイントは暗くて静かで涼しいです。
夜になり暗くなるにつれて徐々に睡眠ホルモンであるメラトニンが分泌され、睡眠のスイッチが入ります。
そのため出来るだけ部屋を暗くして眠りの準備をしていきましょう。
真っ暗にすると無意識に不安を感じてしまい眠れないという方は間接照明などを利用できると良いですね。
次に温度ですが、季節によっても異なりますが一般的に約18度から26度くらいの環境が睡眠に最も適していると言われています。
夏の暑い時は我慢をせず、上手に扇風機やエアコンを使って快適な環境を整えましょう。
枕やマットレスなどの寝具に関しては当たり前ですが身体的に快適であるほど良質な睡眠を取ることができます。
必ずしも高級なものを揃える必要はありませんが、人生の1/3を費やす睡眠、そして残りの2/3の時間を充実したものにするためにある程度の投資をしても良いかもしれませんね。
最後に
ここまで読んでくださりありがとうございます。
今回は睡眠の質を高めるためのポイントをご紹介しました。
いかがでしたか?
出来ていない項目を全て今すぐやる必要はありませんが、一つでも実践してみてくださいね。
知識だけ増やしても実践しないと意味がありませんので。
あなたの睡眠の質が少しでも良くなり人生の質が高まることを心から願っています。
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